鬼谷子
- やあた堂はりきゅう院
- 2023年9月1日
- 読了時間: 3分
更新日:2月25日
久しぶりに古代中国に纏わる本を読みました。
中国の戦国時代、縦横家の蘇秦と張儀の師である鬼谷子によって書かれたとされる書です。

縦横家とは諸子百家の一つ。諸国間の外交を自らの発想で弁舌して行き来した人たちのこと。老子や孟子のように思想を生み出すわけではなく、弁舌を提供する人たちです。時にはその弁舌によって高い地位へ昇ることも(張儀がそうです)
つまり遊説の書ですね。
時は中国の戦国時代。自分より身分の高い王様を言葉で動かすわけですから、頭がよいのは必須条件。それに加えて強い信念・精神力が必要ですね。少しでも王様の機嫌を損ねたら一瞬で殺されるのです。死が隣り合わせだと想像しただけで恐ろしい世界。。。
現代の日本に生まれてよかったと思います~

こちらの本は戦乱を生き抜く時代。やはり易の考えが随所に見られます。易を学ぶ者としてはナカナカ面白い部分もありました。また、コミュニケーション能力を高める実践書のようにも感じますので、現代の私達にとっても必要なことが書いてあります。
例えば本の冒頭に、言葉のやり取りで大切なのが「開閉」と書かれています。
この「開閉」は、易経に書かれている「陰陽」が原理となります。「陰陽」とはこの世の神羅万象を表す理論です。
「開=陽」→口を開ける=話す
「閉=陰」→口を閉じる=黙る
本に書かれている例を少しあげてみますね。
素晴らしい弁舌「開=陽」も、相手との結びつき「閉=陰」が不十分ならば効果は生まれないでしょうし、仮に言葉で相手を動かしても「開=陽」、後の去り際「閉=陰」を間違えると思わぬ災難が降りかかったりするものです。
すなわち、言葉の「開閉=陰陽」は一体であり、それぞれを熟知することが鬼谷子の教えなのだそうですよ。
まさにその通り!と思います。
会話って、話す人と聞く人がいて初めて成り立つわけですもんね。ただ個人的には「開=話す」より「閉=聞く」の方が難しいかな?と思っています。
何故かといいますと、ついつい相手の話を遮って自分の話をしてしまうことってありますよねぇ。相手が本当に言いたいことって言葉に現れていないことも多いですし、最後まで聞くことができなければ、話しを理解することは不可能だと思っています。
また、話しを聞くことは沢山の情報を得られます。新しい情報を入手できると、考える機会が増えて人間力を高めることもできます。自分が高まるということは、相手を知ることができ、相手を知り理解できるということは、相手の気持ちがわかり人間関係の構築に繋がります!と私は思います。
話を聞く人の所に人が集まるのは、その人が信頼されている証拠なのかもしれませんよね。
なのでコミュニケーションを高めたい方にはお勧めする本ですかね~。私も本日から話を聞くことに徹してみまーす。
人間力はないよりあった方がいいもんねー。
( ˶>ᴗ<˶)
前の記事
HP
blog
コメント